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2025/07/10 07:58

「トラウマなんてない」
これはアドラー心理学の中に出てくる、ちょっと衝撃的な一言です。

過去に傷ついた経験があったり、忘れられない出来事が心に残っていたりすると、
「私はこれがあったからダメなんだ」
「こんな過去を持ってる私は幸せになれないかも」
そんなふうに思ってしまうこと、きっと誰にでもあります。

でもアドラー心理学では、こう言うんです。
「トラウマは存在しない」
「人は、過去の出来事に影響されるのではなく、自分がどう生きたいかによって過去を“意味づけている”のだ」と。

つまり──
「過去がこうだったから、今の私は不幸なんだ」ではなくて、
「今の私は、こうありたいと思ってるから、あの過去を“こういう意味だった”と解釈している」と考える。

最初はちょっと厳しく感じるかもしれません。
だって私たちは、苦しかった出来事を“原因”にしてしまいたくなることがあるから。
そうすれば、「今の自分は仕方ない」と言えるから。
自分を責めずに済むから。

でも、アドラーの言葉は、決して“責めるため”のものではないんです。
むしろ、“自由になるため”の言葉なんです。

「過去にどんなことがあったとしても、今のあなたには関係ないよ」
「あなたは“これからどう生きるか”を、自分で選んでいいんだよ」
そんなふうに、そっと背中を押してくれるやさしい言葉。

過去は変えられない。
でも、“過去の意味”は変えられる。
そして、未来はこれから自分で作っていける。

たとえば、
傷ついた経験があったとしても、それを「自分を守るための学びだった」と捉えることができたら、
少しだけ、前を向いて歩ける気がしてきます。

「過去にこうだったから私は不幸だ」じゃなくて、
「過去にこういうことがあったけど、私は幸せになると決めた」
そうやって、“今の自分”を起点にして未来を選びとっていく。

それは決して、過去をなかったことにするわけじゃない。
苦しかった気持ちを無視するわけでもない。
ただ、「それに縛られ続けなくてもいいんだよ」って、自分に許可を出してあげること。

だから、もし今、
「私は過去に縛られている気がする」
「どうしても前に進めない」
そう感じているなら、ゆっくりでいいから、こう自分に声をかけてみてください。

「私は、今ここから、幸せになることを選んでいい」
「過去がどうであっても、私は私の人生を生きていい」って。

あなたの人生は、あなたのもの。
誰にも奪われないし、誰のせいにもする必要はない。
過去に何があっても、あなたには“幸せになる権利”があります。

どうか、自分の未来を信じて。
これからの一歩を、やさしく踏み出していけますように✨